団塊世代の行方

ユナイテッド航空日本語版機内誌『リーダーズレビュー』Vol.037,2007年7月号,pp.20-23.


団塊世代の行方―高齢化社会の雇用問題を読み解く


団塊の世代」は堺屋太一が1976年に発表した同名の小説に由来し,通常1947年から49年までの3年間に生まれた戦後日本のベビーブーム世代を指す。第2次大戦後のベビーブームは世界的現象であり,日本に限ったことではない。けれども,日本のベビーブームは,3年間という短期に,前後の世代に比べて突出した人口規模の世代が生まれた点で,きわだった特徴がある。
この塊がライフステージの節目を通過するたびに,世に波瀾が生まれ,流行現象が広まり,消費ブームが起きてきた。受験競争,全共闘運動,サブカルチャー,ニューファミリーなどなど,この世代に結び付けられる社会現象は枚挙にいとまがない。彼/彼女らが出産・育児期を迎えた1970年代後半には第2次ベビーブームが起きた。さらに,団塊の世代は、高度経済成長を支えた日本株式会社の企業戦士であると同時に,大量消費時代の波頭を切り拓いてきた先頭集団でもあった。そして,彼/彼女らが高齢期を過ごす2007年以降の日本には,人口減少と高齢化の同時進行という未曽有の経験が待ち受けている。


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