論考

アメリカにおける富裕階層への富の集中について

アメリカにおける富裕階層への富の集中について [メールマガジン「オルタ」96号(2011.12.20)掲載稿の改訂版] ───────────────────────────────── 多民族国家アメリカはもともと多様な国であった。極論する人は、天国もあれば地獄もあり、アメリカン・ドリ…

日本の労働組合の動向と課題(英文プレゼン資料)

日本の労働組合の動向と課題(英文プレゼン資料) Current Developments and Future Challenges of the Trade Unions in JapanTrade_Unions_in_Japan.pdf presented at the Program on Industrial Relations and Human Resource Management, July 4, 2011, o…

「スト資金」(特集:あの議論はどこへいった)『日本労働研究雑誌』2011年4月号掲載

3月25日発行の『日本労働研究雑誌』2011年4月号,「特集:あの議論はどこへいった」に,次の記事を書きました。 ○スト資金─「新しい現実」の中で古い議論の再生を 鈴木不二一 「過去において研究の蓄積があったテーマについての議論を振り返り、その現在的意…

団塊世代の行方

ユナイテッド航空日本語版機内誌『リーダーズレビュー』Vol.037,2007年7月号,pp.20-23. 団塊世代の行方―高齢化社会の雇用問題を読み解く 「団塊の世代」は堺屋太一が1976年に発表した同名の小説に由来し,通常1947年から49年までの3年間に生まれた戦後日本…

ITと労働・雇用

『生活経済政策』No.50(通巻466号),2001年3月,pp.1-7.ITと労働・雇用ITとは便利な言葉である。なによりも短い。ワープロでいえば,たったのキー・ストロークふたつで足りる。そこに,なんでもかんでもつめこめるのだから,物書きにとってこれほど便利なも…

賃金傾向値表の意義

賃金傾向値表の意義 鈴木不二一 (2000年12月11日,未発表の覚書。)PDF版はこちらから → 賃金傾向値表の意義(改訂版).pdf 賃金傾向値表とは賃金傾向値表とは、性・学歴・年齢・勤続年数などの労働者の属性条件や産業、企業規模などの差異によって、賃金にどの…

春闘のふたつの顔:分権的交渉と集権的調整

(『JILリサーチ』No.29,1997年3月号,pp.10〜13.)春闘のふたつの顔:分権的交渉と集権的調整鈴木 不二一 はじめに 春闘は,「賃上げのための生活防衛の闘い」(1955年総評第6回定期大会春闘方針)としてスタートした。けれども,現在では,その要求課題は…

両極分解の道を進むアメリカの所得分配

(『平和経済』No.411,1996年6月号)両極分解の道を進むアメリカの所得分配鈴木不二一 はじめに 多民族国家アメリカはもともと多様な国であった。極論する人は、天国もあれば地獄もあり、アメリカン・ドリームとスラム街が同時併存する振幅の大きさの中にこ…

連帯のグローバル化と日本の労働組合の挑戦

(第11回ソーシャル・アジア・フォーラム「東アジアにおける労働市場と労働組合」報告論文。 2005年10月13日〜17日,台北市)連帯のグローバル化と日本の労働組合の挑戦 企業の社会的責任(CSR)への取組みを中心に 鈴木不二一国境を越えた労働者の連帯を組…

いま改めて賃金について考える

『労働経済旬報』No.1570(1996年10月下旬号),No.1572(1996年11月下旬号),No.1576(1997年1月下旬号)いま改めて賃金について考える「いまや日本経済の右肩上がりの成長が望めなくなった現在,もはや毎年賃金が上がるという常識は通用しなくなった」,…

アメリカ労働組合と開発協力活動

初出:財団法人国際労働財団『欧米の労働組合と開発協力活動』(JILAF設立20周年記念出版、2009年4月)「第2章 アメリカ」、pp.37−57。アメリカ労働組合と開発協力活動アメリカ労働組合の国際協力活動は、主として、ナショナルセンターであるAFL-CIO(アメリ…

コーポレート・ガバナンスと労働組合

連合・連合総研(2000)『国際化と雇用関係の変容』(国際労使関係研究協会第12回世界会議記念報告集)、pp.53-60国際労使関係研究協会第12回世界会議特別セミナー「コーポレート・ガバナンスと産業民主制」(主催:連合総研、2000年6月1日14:30〜17:30、於…

みんなで織りなす豊かな時間

『JP総研 Research』Vol.10, 2010年6月号みんなで織りなす豊かな時間 ―個人の時間、家族の時間、社会の時間鈴木 不二一人生を生きる時間は誰にでも平等だ。1日は24時間、1年は365日、そして人生80年とすれば、生涯生活時間は約70万時間。生きられる時間に限…

こどもの時間、家族の時間、社会の時間

『統計』2006年7月号 〜特集 平成18年社会生活基本調査を迎えて〜こどもの時間、家族の時間、社会の時間鈴木 不二一ここでは、「社会生活基本調査」のデータからうかがえる「こどもの生活時間」について考えてみたい。具体的には、「10〜14歳」の年齢階級の…