こどもの時間、家族の時間、社会の時間

『統計』2006年7月号 〜特集 平成18年社会生活基本調査を迎えて〜

こどもの時間、家族の時間、社会の時間

鈴木 不二一

ここでは、「社会生活基本調査」のデータからうかがえる「こどもの生活時間」について考えてみたい。具体的には、「10〜14歳」の年齢階級の生活時間に着目して、まず、こどもの生活時間の特徴を概観する。次に、こどもの時間と家族の時間との関わりを考えてみる。そして、ボランティア活動への参加実態を例に、こどもの時間と社会の時間との関わりを見てみることとする。
こどもたちは、生活時間におけるゆとりの回復を求めている。こどもたちの生活においても、「ワークライフ・バランス」の実現が急務である。それは、単に暇な時間を増やせばよいという消極的なものではないだろう。こどもの時間と家族の時間、社会の時間が、「豊かな時間の創造」に向けて協働しあうような関係を構築する可能性について、こどもたちも含めた衆知を集める必要があるだろう。まずは、生活時間の「現在」と、そこにはらまれている「未来」を、虚心坦懐に見つめ直す作業から始めなければならない。「社会生活基本調査」のデータとの対話が、ますます重要になってくるだろう。

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