犬も歩けば労働に当たる第15回

犬も歩けば労働に当たる(第15回)『月刊連合』2010年10月号


産業遺産探索・工場萌えは産業の営みの深層に迫れるのか


 現代日本ポップカルチャーの内包的深化と外延的拡大の担い手として、一群の「萌え」の狩人たちをあげることは、おそらく異論のないところだろう。彼らの探求のおもむく先は、何もアイドルやフィギュアだけではない。マニア・グツズの殿堂「まんだらけ」の店内のごとく、あらゆる物を飲み込んで際限なく広がっていくのである。
 廃墟へのこだわりが産業遺産への注目をうながし、工業都市の景観美再発見が「工場萌え」を生み出すにいたっているのも、そうした「萌え」の勢いの現れであろう。生産点とオタクとの歴史的遭遇である。


本文はこちらから →犬も歩けば労働に当たる(15回).pdf 直