【書評】 『労働組合の経営』
『日本労働研究雑誌』No.411,1994年5月号
【書評】P.ウィルマン/T.モリス/B.アストン著
『労働組合の経営―サッチャー時代の財政改革と組織機構』
Cambridge University Press,1993年刊
労働組合はさまざまな顔を持つ。労働市場における「独占」の顔と企業内における「発言」の顔,政治過程に大きな影響力を行使する「圧力団体」の顔などに関する最近の議論をはじめとして,これまでにもさまざまな角度から労働組合の存在を照らしだす多くの優れた研究が行われてきた。しかしながら,しばしば忘れられがちなことは,少なくとも先進工業国においては,それが非営利団体としては無視しえない規模のヒト・モノ・カネを動かす経営体でもあるという点である。労働組合の「供給サイド」に財政という視角から鋭いメスを入れることを試みた本書は、単に組合財政の問題のみにとどまらず,労働組合の構造と機能の現状と将来に対して,深い洞察と豊富な示唆を与えてくれる。
全文はこちらから →書評『労働組合の経営』.pdf
Union Business: Trade Union Organisation and Financial Reform in the Thatcher Years
- 作者: Paul Willman,Tim Morris,Beverly Aston
- 出版社/メーカー: Cambridge University Press
- 発売日: 2010/06/10
- メディア: ペーパーバック
- クリック: 2回
- この商品を含むブログ (1件) を見る