資金余剰の使い道

NTT労組機関誌『あけぼの』2011年2月号

資金余剰の使い道

若者は就職氷河期に泣き、壮年者は賃下げ・リストラの恐怖におびえ、高齢者は福祉の薄情さを嘆く。一億総下向き社会の中で、唯一、企業の資金余剰のみが右肩上がりに推移している。1998年以来急拡大している内部留保の積み増しも、2005年以降はますます増加に拍車がかかっている。しかし、この豊富な手元資金が労働装備率に反映した形跡はない。日本の経営者の縮み思考はリーマン・ショック以降さらに強まっている。投資すべき分野がないのではない。攻めの成長戦略に足ぶみする経営者が少なくないのだ。無駄な投資はすべきではないが、何もしないのはさらに悪い。資金余剰は、国民経済や産業に生かしてこそ意味がある。

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