2010-01-01から1年間の記事一覧

危機の克服から経済再生へ

NTT労組機関誌『あけぼの』1998年11月号 危機の克服から経済再生へ 悲観論に委縮せず前向きの対応を―積極的賃上げや減税で景気回復右を向いても,左をみても,景気の悪い話ばかりである。ものは売れない,もうけは出ない。出るのは,ためいきばかりなり。 日…

「進歩的政策」国際会議から

NTT労組機関誌『あけぼの』1998年9月号 「進歩的政策」国際会議から 問われる新たな市場統制形態―労働組合が政策形成の主体に「進歩的政策に関する国際会議」という,いささか風変わりな国際フォーラムがある。 日欧米を中心に労働組合ならびに労働組合に関…

不況からどう脱出するか

NTT労組機関誌『あけぼの』1998年4月号 不況からどう脱出するか マネーゲームに終止符を打ち,現場からの“実業”の復権をイギリスの経済誌『エコノミスト』最近号は,「経済的機能不全に向けて迷走する」日本の現状に対して、同誌の伝統ともいえる、やや皮肉…

「情報ネットワーク社会」形成へ

NTT労組機関誌『あけぼの』1997年7月号 「情報ネットワーク社会」形成へ ―残されたキャッチアップ課題 日本の情報化の立ち遅れ回復という課題を、単に量的な、キャッチアップと捉えることには大いに問題がある。なぜなら、情報化が国民の暮らしや労働生活に…

生き残りかけた「大競争時代」

NTT労組機関誌『あけぼの』1997年3月号 生き残りかけた「大競争時代」 ―高能率・高賃金の成長経路を求めて 経済成長が大多数の国民の生活水準の向上に必ずしも結びつかなかったという反省をふまえて,アメリカでは「高い生活水準の下での国際競争力強化」が…

景気回復を確かなものに

NTT労組機関誌『あけぼの』1996年11月号 景気回復を確かなものに ―5%賃上げと所得税減税で軌道に 現在の日本経済には自律的景気回復力はあるものの、それはきわめて脆弱なものであって、もし政策を見誤れば、直ちに景気腰折れの危険が迫っている。自律的景気…

自信のわかない景気回復

NTT労組機関誌『あけぼの』1996年7月号 自信のわかない景気回復 ―ロング・バケーションはいつ終わる? 『ファイナンシャル・タイムズ』の6月19日日付けの社説は、日本経済の現局面を分析して、「こんなに手当てが必要な景気回復の『兆し』というのも珍しいだ…

高度情報化の光と影

NTT労組機関誌『あけぼの』1996年3月号 高度情報化の光と影 ―求められる国民のための情報通信の確立 大競争時代の中で、情報化投資は今後とも各国のサパイパルをかけて進行していくだろう。いま日本の産業界はパソコンを核にした情報通信革命、インターネッ…

ウィンテル体制の揺らぎ

NTT労組機関誌『あけぼの』1999年4月号 ウィンテル体制の揺らぎ独占体制の次に来るものは何か―いまLinux,プレイステーション2が熱い パソコン業界を長らく独占的に支配してきたマイクロソフトとインテルの一極体制(ウインテル)の揺らぎが,昨年来大きな話…

『賃金事情』2010/09/20号 エッセイ&提言 転換期に思う[7] 新世紀の「正規と非正規」

『賃金事情』2010/09/20号に,下記のエッセイを書きました。 エッセイ&提言 転換期に思う[7] 新世紀の「正規と非正規」 ■鈴木 不二一 『賃金事情』2010/09/20号,内容紹介ページ

カテゴリー別 記事一覧

労働映画 犬も歩けば労働に当たる 経済産業動向 論考 書評 視点 雑稿 写真

目次 2

○写真 2010-11-11 スノーウィと代助の近況 2010-10-04 或る日の代助とスノーウィ 2010-10-07 京の空3題 2010-09-16 京の空 2010-09-12 それからの代助 2010-09-09 夕景2題 建設ラッシュのベルリン 2010-09-08 薔薇の花の中の蛙 2010-09-06 歴史的人物のモ…

目次 1

○犬も歩けば労働に当たる(『月刊連合』連載コラム) 年/月 標題 2009 7月 第1回 真実りんよ、職業人(プロ)として輝け! 8月 第2回 椎名林檎の新感覚派的「労働者」の可能性 9月 第3回 電脳ウサギは「つくりびと」の夢を紡げるか 10月 第4回 現代日本の労働…

イギリス初期労働組合をめぐって(未発表メモ)

イギリス初期労働組合をめぐって―いかにして職縁は形成されたか(覚書)(1994年10月24日に書いた,アイデアのメモです。その後手つかずのままになってしまいました。) イギリス初期労働組合をめぐって(覚書).pdf

家計調査雑感

『労働調査』No.222,1986年2月号家計調査雑感鈴木不二一(雑務の片手間に書きなぐった粗末な印象論ですが,評者の調査屋としての原点を表出した文章のひとつです。)家計調査のルーツをたどってゆくと、この分野は(いやあらゆる社会調査がといってよいかも…

それからの代助

撮影日:2009年2月3日 撮影日:2009年8月1日

思いつき賃金関連本

(2001年2月12日,労働組合の若手スタッフの研修会で配った「おまけ資料」です。堅い話ばかりだったんで,少し肩のコリをとうろうと思ったのですが...)思いつき賃金関連本一押しリスト鈴木不二一 昔は、賃金本はかなり数が出ていたし、中には面白いのも…

賃金傾向値表の意義

賃金傾向値表の意義 鈴木不二一 (2000年12月11日,未発表の覚書。)PDF版はこちらから → 賃金傾向値表の意義(改訂版).pdf 賃金傾向値表とは賃金傾向値表とは、性・学歴・年齢・勤続年数などの労働者の属性条件や産業、企業規模などの差異によって、賃金にどの…

春闘のふたつの顔:分権的交渉と集権的調整

(『JILリサーチ』No.29,1997年3月号,pp.10〜13.)春闘のふたつの顔:分権的交渉と集権的調整鈴木 不二一 はじめに 春闘は,「賃上げのための生活防衛の闘い」(1955年総評第6回定期大会春闘方針)としてスタートした。けれども,現在では,その要求課題は…

【書評】 『電気通信産業における仕事と雇用関係の再編』

『日本労働研究雑誌』No.456,1998年6月【書評】 H.カッツ編『電気通信産業における仕事と雇用関係の再編に関する国際比較』鈴木不二一ここ20年ほどの間に,電気通信産業の急激かつ大規模な構造変化が,世界中で進展している。多くの国々で,電気通信事業の…

【書評】 『労働組合の経営』

『日本労働研究雑誌』No.411,1994年5月号【書評】P.ウィルマン/T.モリス/B.アストン著 『労働組合の経営―サッチャー時代の財政改革と組織機構』 Cambridge University Press,1993年刊 労働組合はさまざまな顔を持つ。労働市場における「独占」の顔と企業内…

建設ラッシュのベルリン

建設ラッシュのベルリン ベルリン Mitte,Berliner Dom付近にて 2002年1月2日13:07

経済繁栄の中で進んだ格差拡大

NTT労組機関誌『あけぼの』2008年11月号<経済・産業> 経済繁栄の中で進んだ格差拡大心やさしいけれど、ドジで不器用な旧型恋人ロボット小雪は,貧富の二極化が極限まで進んだ近未来の格差社会日本に「革命の夢」を紡ぎ出す。しかし,最後に彼女を待ってい…

“超"長時間労働と“超"短時間労働の希望と現実

NTT労組機関誌『あけぼの』2008年10月号<経済・産業> “超"長時間労働と“超"短時間労働の希望と現実長時間と短時間という二極化の傾向を示す現実の労働時間。果たして,それは労働者の希望にかなったものなのか。シカゴ大学・山口一男教授の論文は,労働者…

小さな企業の多様な世界

NTT労組機関誌『あけぼの』2008年9月号<経済・産業> 小さな企業の多様な世界日本は先進工業国の中でも,まれに見る中小企業大国である。しかも,日本の製造業の基盤となる精緻な中間財を生み出す企業も少なくない。まさに,日本の産業社会を支える存在であ…

ワーキング・リッチの興隆

NTT労組機関誌『あけぼの』2008年3月号<経済・産業> ワーキング・リッチの興隆格差社会をめぐる論議は相変わらずホットな話題である。さまざまな論点が指摘され、新たな視点からの事実発見も相次いだ。揚げ足取りの口角飛泡論議はバブルのようなものだ。人…

日本の所得分配の現状 (1997年時点の紹介記事)

NTT労組機関誌『あけぼの』1997年12月号 <経済・産業> 日本の所得分配の現状地球規模の競争激化と経済構造の変化の中で、いかにして雇用の量と質を確保するかが、この間OECDや先進国首脳会議の場などでの経済政策論議の焦点のひとつとなってきた。雇用の量…

両極分解の道を進むアメリカの所得分配

(『平和経済』No.411,1996年6月号)両極分解の道を進むアメリカの所得分配鈴木不二一 はじめに 多民族国家アメリカはもともと多様な国であった。極論する人は、天国もあれば地獄もあり、アメリカン・ドリームとスラム街が同時併存する振幅の大きさの中にこ…

夕景2題

千葉県習志野市茜浜 Mr Max 新習志野店前の交差点にて 2010年7月10日18:29 撮影者:RS ベルリン市シェーネベルクにて 2002年2月3日16:39

賃金処遇のこれまでとこれから(寄り道バージョン)

『賃金事情』No.2503,2006年8月5.20日号の「特別企画『賃金事情』2500号突破 記念企画 転換期の課題 - 働き方はどう変わるか 13のトピックスでみる“これまで”と“これから”」の中の「5 賃金処遇」を書きました。原文は,寄り道が多すぎたので,校正の時に余…